達人の技

昔からの伝説となっている武術の名人技は、
俺にとっても非常に興味深いものであるが、
誇大に脚色された眉唾モノも多いように思う。


ただ、近代では、古い写真やフィルムが残されていて、
姿勢、立ち幅、四肢の角度などを研究できるのが嬉しい。


写真やフィルムを見る限り、
柔術や合気道、柔道などの創始者や達人には、

体格が150センチ前後の小柄な先生が多いのだが、
それを利用して相手を投げているのが分かる。


だから、どんなに彼らに憧れ、同じ技を身に着けられた
としても、自分より小さな相手には難しい事も
知っておくべきだ。

体格に恵まれているなら、それこそが戦いに有効であり
リーチや高さ、ウエイトも、どんどん活かすべきなのだ。


ただ、自分のレベルを上げるために、長所を伸ばし、
短所を埋める努力は、誰でもしている事だ。

それに、体格差だけは、努力でも埋めようがない。。。


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しかし、達人たちは、短所を埋めて無くすのではなく、
短所と思えるものまで利用して、武器にしているのだ。


敢えて、短所から技を発掘するという機転。

達人と呼ばれる人たちは、
きっと逆発想の達人に違いない。