いじめ秘話

 先週は、『いじめる側の立場』で “いじめ” を分析してみました。

 今週は、『いじめられる側の立場』で 反論したいと思います。


  ● 次の言葉は、いじめ で自殺した子供たちの遺書の言葉です。


  「もう、生きていく自信をなくした」 中3男子

  「生きていくには つらすぎる」 中2女子

  「このままじゃ、“生きジゴク”になっちゃうよ」 中2男子

  「いじめが消滅するのを心から祈っています」 中1女子

  「何がなんでも のろってやる」 中2男子
  
 

         ◆          ◇          ◆


  
 アパパが小学1年生の頃 両親が離婚し、経済的な理由で父にあずけられました。 

 家は、神奈川から東京都内の練馬区に引越したので、小学校も転校しましたが、
 
 新しいクラスになじむ事が出来ませんでした。

 アパパには、一連の事が急で理解ができずにいました。

 母も居ない、クラスに友達も居ない中で、ノラの子猫と近所の女の子だけが友達でした。

 

 ある時、新しいお母さんがやってきました。

 そして アパパは、実の母に引き取られたのです。

 アパパは、小学2年生になっていました。


 実の母は アパパを引き取るために、定職を見つけ、弟である叔父に保証人に

なってもらい、安いアパートに暮らしていました。

こうして、アパパは生まれ故郷でもある千葉県で 実の母と暮らし始めたのです。

 

 でも、小学校は こちらでも同じでした。

 授業についていけないのです!

 勉強の基礎的な事が出来ていませんから当然でした。

 通知表などは、お情けで ほとんどが5段階中2でした。


  *…*…*…*…*…*…*


 前の小学校と同様、いじめ にあいました。

 ある時は、石を頭にぶつけられ コブをつくって流血しながら家に帰りました。

 聞かれても、「自分でぶつけた…」と 答えました。

 3年生の時、いじめ が酷く、殴る蹴る を体に浴びてアザだらけになり、

 母には傷が治るまで隠していたこともあります。

 母に心配をかけたくなかったのと、子供ながらプライドが許さなかったからです。

 

 それでも、さすがに2日間、学校をズル休みした事があります。

 学校に行ったふりをして、自分のアパートの裏に隠れていました。

 アパートとブロックの狭い隙間に、1日中うずくまっていたのです。

 その間、そこで何も口にせず、用もそこで足しました。
  

 当時、アパートで 昼間だけ叔父が仕事をしていました。

 建築関係のプランナー(設計士)で、大手の建築会社に委託された仕事を

 仕事仲間と分担で行うのです。

 池袋サンシャイン60や、横浜スタジアムなども 手がけていました。


 叔父がアパートで仕事を始めたのも、アパパが、カギっ子にならない様に、

 との配慮だったのでしょう。

  
 家では、ズル休みの事は 分かっていたはずです。

 学校から連絡があるはずですから…。

 


 ズル休みの1日目、 時間を見計らって帰ってきたアパパに、

 叔父は「おかえり」と だけ言ったきり黙っていました。


 2日目、アパパが帰ってきたとき、叔父の「今日も、はらへったろう…」

 この言葉で、はじめて泣いた事を覚えています。


  *…*…*…*…*…*…*


 アパパは、3歳頃から 叔父や祖父に武術を習っていました。

 しかし、「命が危ない時以外には、使ってはいけない!」と 言われてきました。

 

 子供のアパパには、その基準が分からなかったので、それまで武術を使った

 事はありませんでした。

 しかし この日以来、叔父に「おれが責任もつから、思うように動いてみろ!」

 と 言われ、気持ちが吹っ切れました。


 武術を使って、いじめっ子に復讐することは、性格的に出来ませんでしたが、

 相手の殴る蹴るを かわしたり、押さえたりするようになりました。

 自分の気持の余裕が、顔に表れると、以前のような 酷い いじめは無くなって

 いきました。 

 こんな中途半端な事では、完全に いじめは無くなりはしませんでしたが…。

 それでも、同学年の友達は卒業までに ほんの数人ですが出来ました。

 

         ◆          ◇          ◆

 

  いじめの定義として…


  『単独 又は 複数の特定の人に対し、物理的攻撃、言動による

  脅し、嫌がらせ、仲間はずれ、無視などの心理的圧迫を、反復継続して

  加える事によって苦痛を与える行為』


  …と、いうものがあります。


  
 つまり、いじめ なんていうものは、いつの時代もあるんです!

 時代によって、生活様式が変わると、人間関係も変わってきます。

 いじめ の方法も変わっていきますが、本質的にはストレス解消です!

  
 だからと言って、ストレス解消しようと、いくら スポーツや、カラオケで発散して

 いても、さらに いじめ をする人間は 実際にいます。

 

  人は、いろいろ言います。

  親が悪い、教師が悪い、教育委員会が悪い、文部科学省が悪い、政府が悪い、

  偏差値が悪い、食べ物が悪い、電磁波が悪い、環境ホルモンが悪い…。

 

 まあ、結局は 全てが悪いのでしょう!
 
 物事の原因って、1つだけだった ためしは無いし…。

 だけど、現実には 同じような “環境” で生活していても、いじめ などしない人

 だって大勢居るんです。


 結局 アパパには、人間性(人格)の問題としか言いようが ありません!

 いじめ をする人間は、そういう資質の人間なのです。

  
 いじめ にあった立場から、最後に言わせてもらうと…、

 いじめ にあう人間は、いじめられる その原因を明らかにすることです。
  
 そして、それを克服する努力は必要です。

 嫌な事から目を伏せ、逃げている限り、問題解決の糸口は見えてきません。

 

  「意志が強ければ、とっくにやっている!」って?!

  いじめ にあって、泣きながらも 精一杯生きているあなたは強いのです。

  自分を責めて、命を捨てようと できるあなたは充分強いのです。

  それだけの強さがあるのだから、未来もつかめるはずなんです!!


  
  もう、誰にも邪魔はさせない! 

  あなたの人生は、これから あなたが自分で歩いていくんです!

 


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(2005年10月29日発信分より1部掲載)